ツアー行程が分かったら確認すること(前編)
今日はツアーの詳細がわかったら、私が確認していることについてお話ししたいと思います。今回は前編。
続きを読むよく案内する観光名所(京都)
今日は京都のツアーに必ずと言っていいほど入っている観光名所についてまとめてみました。
続きを読むなぜスペイン語か
訪日外国人観光客のガイドと言えば、真っ先に浮かぶのは英語のガイドさんだと思います。全国通訳案内士の試験を実施している日本政府観光局(JNTO)によれば、2021年度の各言語の合格者数は以下のような感じです。
英語 251人
中国語 25人
フランス語 25人
韓国語 15人
スペイン語 13人
ドイツ語 6人
イタリア語 5人
ポルトガル語 3人
ロシア語 3人
タイ語 1人
かくいう私もまだ一度も使ってないですけど、英語のガイド資格も持っています(^^;)まあご想像のとおり英語だけで7割近くを占めています。これは合格者数ですが、登録者の割合もだいたいこんな感じだと思います。スペイン語は、英語以外の言語の中ではまあまあメジャー?といったところでしょうか。
そんなスペイン語を勉強し始めた深い理由は正直言ってないです(笑)
特にサッカーが好きとか、フラメンコが好きとかそういうのがあったわけでなく、
・英語の次にいろんな国で話されている
・日本人にとって発音がそんなに難しくない
といった理由で、大学の外国語科目で勉強したのがスペイン語との出会いです。
もともと外国語を勉強するのは好きな方でしたが、カタカナ読みしても相手に通じるのがうれしくて、もっと話してみたいと思うようになり、大学にあるスペイン語の科目を片っ端から受講しまくっていました。
そこから優に10年以上気がづけば20年近くスペイン語と近づいたり離れたりしながら付き合ってきました。腐れ縁の友人みたいな感じでもあります。
そんな感じで付き合い始めたスペイン語ですが、選んでよかったと思っています。
主な理由としては
・英語以外の言語を知ることで自分の世界がさらに広がる(ニュース、読書、文化、食など)
・旅行に行って楽しめる国が多い(メキシコと南米ほとんど全部)
・スペイン語圏の人に気さくな人が多いので、仕事をしていて楽しい
といったところです。
もちろんフランス語を選んでいても私は同じことを言ったかもしれませんが(笑)
スペイン語でなければならない理由はありませんが、どの言語でも一つ選んで長く続けていると、必ず続けていてよかったなという瞬間があります。
言葉は常に変化するので、語学に終わりというものはありませんが、そこがいいと私は思います。何歳になっても学べることがあるなんて素敵だと思いませんか?
どうせ終わりはないので道中を楽しく進んでいきたいですよね(^^)
ガイドするときに持っていくもの
私がガイドするときに持っていく7つ道具でもないですけど、まとめてみました。
続きを読むガイドになるのに必要な語学力
Q. ガイドになるのに必要な語学力は、どのくらいか。
A. ネイティブレベルや同時通訳できるほどのレベルでなくても大丈夫です。
確かに全国通訳案内士試験で外国語科目の試験を免除してもらうなら、
英語は英検1級やTOEIC900点以上、
スペイン語はスペイン語検定1級やDELE(スペイン語のTOEICにあたる)C1(上から2番目のレベル)以上、
必要にはなります(2022年度時点)が、普通に外国語科目を受けることもできますし、今は英語だけでなく、スペイン語もマークシート式になっているようなので、求められる語学力はそこまで高くないように思います。
下から全国通訳案内士の過去問を見ることができます。
それに以前にも書いたように、全国通訳案内士の資格がなくてもガイド業ができるようになったので、ぶっちゃけどんな語学レベルでも始められるともいえます。
もちろん、お客さんと円滑にコミュニケーションをとる必要があるので、日常会話以上のレベルは必要にはなりますが、一番大事なのは、自分の言葉で相手に伝えられることです。観光施設のパンフレットに書かれていることをそのまま訳しても、前提となる知識がない外国人にはわかりにくいことが多いです。パンフレットの文を見て、私ならこう伝えるなということを考えながら、スペイン語にしています。
相手の話す内容や、前提知識を勉強しておかないといけない通訳と異なり、ガイドは基本的に会話の主導権を自分がつかめます。自分が説明したことに対する質問なら答えやすいですよね。
それに私がちゃんと説明できなかったことをむしろお客さんが「それってこういうこと?」と聞き返してくれたりするので、それをメモしておいて次の説明の時にしれっと使ったりしています(笑)
ガイドをしていると「今日日本語よりもスペイン語で話してる時間の方が長いやん」ということも結構あって、自分が長いこと勉強してきたスペイン語が、日本にいながらにして、無駄にならずにこうして維持できているのはありがたいことだなと日々感じています。
ガイドになったきっかけ
今日はガイドになったきっかけについて話します。
もともと最初からガイドになろうと考えていたわけではありません。というよりも、訪日観光客が目に見えて増えてきたのは2015年くらいで、そのころには私はすでに社会人をしていたからです。
その後、スペイン語で仕事をしたいと、退職してスペインに留学していた時に、日本のことについていろいろ聞かれることがよくありました。その都度ググりながら調べ、スペイン語でどういえば伝わるかを考えていた時に、こういうの私好きかも!と思ったのがきっかけです。
私が全国通訳案内士という仕事を知ったのもその時です。私がガイドの資格をとろうと思ったとき(2017年)は、まだ有償で訪日観光客を案内するにはこの資格が必要でした。その翌年に法律が改正されて、この資格がなくてもガイドの仕事自体はできるようになりましたが。
留学中に少しずつ、日本の歴史や地理に関する本を読み始め、帰国後本格的に対策本を買って勉強しました。どんな本を使ったかなどは、また別で書きたいと思いますが、半年くらい勉強した後、試験に挑戦し、ありがたいことに合格できたので、そこからガイドとしての仕事をスタートしました。
コロナの時に仕事はゼロになったので、足掛け3年近くガイドをしていることになります。至らんところがたくさんあって、3年目というのも恥ずかしいですが(><)。
ガイドってどんな仕事?
今日は私がしているガイドの仕事についてお話ししたいと思います。
ガイドと言ってもいろいろな種類がありますが、私はスペイン語の全国通訳案内士です。
簡単に言うと、訪日観光客に付き添い、外国語を使って日本各地に案内する仕事です。
また、必要に応じてお店や観光施設の人との間の通訳もしています。
私はいつも少人数(6人くらいまで)の個人客(FITといいます)を案内しています。
観光施設を案内するにしても、ただそこの施設について歴史やいわれを説明するのではなく、日本の文化や習慣の説明も加えることが多いです。せっかくはるばる日本まで来てくれて、その貴重な時間を私と1日なり数日一緒に過ごすのだから、できるだけ楽しんでもらおうと日々試行錯誤しています。
ガイドの仕事のだいたいの流れとしては、
・旅行会社などから空いている日の確認がある。
・旅行会社から旅程が送られてくる。
・内容を精査、疑問点を旅行会社に確認。
・必要に応じて下見。
・ツアー遂行。
・報告書や清算書の記入、旅行会社への提出。
といった感じです。
お客さんの年齢や人数、雰囲気によってツアーの内容を変更することはよくあることで、細かな気遣いと柔軟性がなによりも大事な仕事だと思います。
個人客の場合、公共交通機関で移動することが多いので、バスの路線や地下鉄の乗り換えなどの確認も必要です。方向音痴の私は毎回苦労しています(^^;)。
また、朝9時からツアーがスタートすることが多いので、朝が苦手な私としては前日の夜はいつもドキドキものです。
それでもガイドの仕事を続けているのは、
・お客さんが喜ぶ姿を見るのがうれしいから
・お客さんのおかげで日本という国について日々再発見ができるから
といういい感じの理由と一緒に、
・自分のスペイン語を維持、向上させる最良の手段だから
というもうちょっと個人的な理由もあります。
全国を飛び回り、ばんばん仕事をしているガイドさんに比べ、私はかなりマイペースですが、この仕事が好きなので細く長く続けていきたいと思っています。